話す内容だけが伝わってきて、話す人の気持ちが伝わってこないときはパニックになりますが、話す内容とともに話す人の気持ちが伝わってくると本当にそうだと思える実感があります。
人前で話す実習は、自分を体験しています。自分はどんな声で、どんな言い方で話しているのか。どんな思いをもって、どんな考えをもって何がしたいのか。自分はどんな人間なのか。人前で話す実習によって自分を体験していくと、自分ができることがだんだん見えてきて、自分はこういう人間なんだということを受け入れることができるようになります。うまく話せないときは、自分を受け入れずに話すので誰が話しているのかわからないという印象の話し方だったが、話し方教室に入会して、自分を受け入れて話すようになると、自分が話しているという実感を得て話せるようになります。これが話し方の上達となっています。
話し方教室グループレッスン
スピーチを言葉・文章で組立て話すと、文章の記憶をたどる話し方になるので、自分だけで話すこととなり、聞き手は言葉・文章は伝わってきても気持ちを伝えることはできません。
人が聞いてなるほどと感じるところは、話し手の気持ちが伝わったからです。
これを話したいと思う気持をポイントにもってくる。そしてそこからイメージを広げて話すトレーニングを繰り返すことで、気持ちを表現して話すことができます。自分の話す感覚を動かして伝えたい思いを人に対して話していくことから始めていきます。
1、人前で自分の気持ちを伝えるために
ポイント思考で話せば気持ちで話せます。これを話したいと思う思いをポイントにもってきて、そこからイメージを広げて話せば、話したいと思う気持ちから出た言葉で話せます。組立思考は話を組立文章化して、文章の記憶をたどって話します。文章で話す話し方は、文章を思い出しながら話している感じがする話し方になります。自分の気持ちで話しているという実感をもって話すためにポイントをとらえてポイントで話すことを訓練しています。
起承転結という形式が先に来ると、話したいと思う気持ちがどこかに行って文章化して話しています。自分の気持ちを表現して人に伝えるには、形式にとらわれず、これを話したいと思う気持ちをつかんで自由に話すことを意識して話せば、自然に気持ちから出た言葉で話せるようになります。たとえ1分ほどの短いスピーチでも、自分の気持ちで話すことができたという実感を得ることで、次のプレゼンテーションへの自信につながります。
2、人前でも1人ひとりと対話するように
人前で話すとき普段の話し方ではなく、もっと上手な話し方をしようとして、自分をちがえていくことが堅苦しい形式で話すかしこまった話し方になっています。ヒューマンプレゼンテーションの話し方は、普段自分が話している普通の話し方で1人ひとりと対話するように話します。まるでマンツーマンで話しているように1対1の対話の連続です。
話し方の目的を「上手に話す」ことから「伝える」ことに変えると人前で話すことが楽になります。上手に話すことが目的のスピーチはどうしても形式的なスピーチ口調で話しますが、伝えることが目的のスピーチは普段、自分が話している普通の話し方でマンツーマンで話すように一人ひとりと対話するように話すことができます。
3、会話を共有するために
話し方には、単独感覚と共有感覚があります。単独感覚は、自分だけ上手に話せば人がよく見てくれるだろうという感覚です。共有感覚は、相手と共に有れる姿勢をもってたとえ上手に話せなかったとしても相手に伝えていこうとする話し方です。共有感覚をもって話すことが、声や言い方、表情や体から人に語りかける雰囲気となり、人に伝える話し方となって表現されていきます。
自分の存在を消して人に合わせていくコミュニケーションは、形式的で堅苦しい会話です。人に合わせていくしんどさがあります。自分の存在をもって人と共有していくコミュニケーションは、打ち解け合える雰囲気がでて、自然に相手と会話を共有することができます。